たんぽぽでは、各人の状態に合わせて、部位への集中施術も行います。
これは、症状を直接的に解消するためというよりは、復調しにくい状態に陥っている体を、回復できる状態に戻すという目的で行います。
部位への集中施術といっても、「肩こりがひどいから肩を集中的に行う」「腰が痛いから腰を集中的に行う」といったものではありません。
復調の道筋を歩むために、回復を妨げている背景の問題を解消する（機能低下している部分を回復させる）というものです。
部位への施術と言っても、「全身はつながっている」ことを前提としております。
部位への集中施術は、その部位が整うことで、そこで起きた変化を起点にしてほかの部位も新たなバランスを構築し、結果的に、全身が整っていくというものです。
部位別の集中施術で、主に行うものを紹介します。
足は、私たちの体の土台です。
私たちは、立つ、動くという時、最初に足で地面をつかむことで、体を安定させることができます。
建物において、土台が大切なのは、言うまでもありませんが、人体においても足という土台は、大変重要です。
土台となっている足に、癖（ゆがみ）があると、その上に載っている膝、股関節、骨盤、腰、背中、肩～腕、首、頭は、そのバランスを崩します。
きちんと足で地面をつかむことができないと、体を支えることも動くことも、常に不安定な中で行われることになります。その結果、足腰は弱くなり、腰や肩、首の緊張まで取れなくなっていきます。
肩の力を抜くことが苦手という方も、実は、足元が不安定であることが多いものです。
あしの整体では、主に膝下から足の指までを整えていきます。
足には、趾骨（＝指の骨：基節骨・中節骨・末節骨）が１４本、中足骨が５本、足根骨が７個、種子骨が２個の計２８個の骨があり、ここだけで、３３もの関節があります。
これにすねにある脛骨、腓骨の２本を加えて、合計３０個の骨と、それにつながる筋肉、靭帯なども整えていきます。
レオナルド・ダ・ヴィンチは、人の足について、「足は人間工学上、最大の傑作であり、そしてまた、最高の芸術作品である」という言葉を残していますが、それぐらい精巧にできている部位が足なのです。
土台である足が整うことで、足部の症状の解消のみならず、直接、肩や腰を押したり揉んだりしてもよくならなかった腰痛や肩こりなどの復調も期待できます。
古くから心が落ち着いている様を表す「地に足がつく」という言葉があります。
足がきちんと地面をつかみ、土台として安定すると、それは身体的な安定をもたらすだけではなく、精神状態の安定にもつながっていきます。
